By   2020年7月28日

インカジの摘発と逮捕について

インカジの摘発と逮捕について

今となってはインカジの摘発、逮捕についてのニュースはそれほど珍しいものではなくなりました。
日本で初めてインカジが摘発され、逮捕者が出たのは2006年のことです。
初めての摘発、逮捕ということで、ゴールドラッシュというそのインカジの名は今でも語り継がれています。

ゴールドラッシュは京都市で運営されていて、店内十数台のパソコンにオンラインカジノをインストールし、それを客にプレイさせていました。
インストールされていたオンラインカジノはフィリピンで合法ギャンブルとして認められているオンラインカジノで、そのゲームに関しては不正などはまったくなく、誰でも安全に利用できるものとなっていました。

ゴールドラッシュでは1ポイントを100円で購入させ、ポイントの残高に応じて店内で精算するという仕組みとなっていて、その店内での金銭の受け渡しが賭博罪に触れ、摘発、逮捕されることになりました。

逮捕されたのはゴールドラッシュの従業員2名と利用客2名の4名です。
利用客は単純賭博罪として罰金刑で済みましたが、2名の従業員は単純賭博罪よりも重い常習賭博罪として逮捕され、執行猶予付きの懲役刑に処されることになりました。

ゴールドラッシュの利益はどこにあったのかというと、これが少々複雑で解明されるまでにもそれなりの時間を必要としました。
オンラインカジノにはボーナスというアカウント登録や入金でもらえるサービスがあるのですが、ゴールドラッシュはこのボーナス分を使って客にゲームをプレイさせていました。

ゴールドラッシュが登録していたフィリピンのオンラインカジノは、VIP会員になるとポイントの購入額に対し100%のボーナスが付与されていたので、客が負けた分の半分をゴールドラッシュとオンラインカジノ側で折半し利益を重ねていました。

2006年当時はオンラインカジノについての情報も少なく、ゴールドラッシュ側もオンラインカジノを用いたギャンブルを違法行為だとは思っていなかったようで、店の外にはオンラインライブゲームカフェと書かれた宣伝用の看板もありました。

こうして堂々と運営されていたことから、利用客もまさか違法ギャンブルになるとは知らずに利用を続けてしまっていたようです。
そして、このゴールドラッシュの摘発、逮捕から、インカジの取り締まりが厳しくなり、その捜査の手は全国の歓楽街へと広がりました。

最近も2020年3月に新宿歌舞伎町や渋谷のインカジを警視庁が一斉に摘発し、多くの逮捕者が出ました。
その逮捕者数は、運営していた経営者が6人、店の従業員14人、利用客11人の計31人という前代未聞の人数となりました。

どのインカジもお金のやりとり等に若干の違いがあっても、店内にてゲームをプレイするための費用を支払い、プレイ終了後に精算するという仕組みに違いはなく、ゴールドラッシュの時と同様にそうした店内での金銭授与が摘発、逮捕に繋がりました。

全国的にインカジの取り締まりが強化されているので、今後インカジの数は減っていくと考えられていますが、それでもまだ影に潜むように運営しているインカジは多くありますので、万が一インカジへの誘いを受けたとしても利用しないようにしましょう。

公営ギャンブル以外のギャンブル行為は違法

インカジの違法性は、店内にて金銭の受け渡しが行われるところにありますが、そもそもギャンブルに対しての法律である賭博罪は、公営ギャンブルの競馬、競輪、競艇、オートレース、宝くじ以外のギャンブルに対して設けられているものなのでインカジの存在自体が違法です。

そして、賭博罪として逮捕するには、ギャンブルを主催する運営会社の関係者とギャンブルを行う利用者が同じ場所にいなければなりません。
この賭博罪での逮捕の条件にもインカジは当てはまりますので、インカジの運営、利用をするとやはり逮捕されることになります。

公営ギャンブル以外のギャンブル行為は違法

オンラインカジノも違法ギャンブルなのか

インカジはオンラインカジノを用いたギャンブルですが、オンラインカジノをインカジからではなく、個人のパソコンやスマホ、タブレットから利用した場合は賭博罪として逮捕されることはありません。

インカジのパソコンからの利用は違法で、個人のパソコンからの利用は違法ではないというのは、どこかおかしいように思いますが、これは確かな事実で、オンラインカジノの個人利用は賭博罪の対象とはなりません。

オンラインカジノの個人利用が賭博罪の対象とならない理由は、賭博罪の前提条件に当てはまらないからです。
胴元となるオンラインカジノの運営会社は海外にあり、張り子となる利用者は日本にいるということになります。

これはインターネットを利用したギャンブルならではの特殊な状況ですが、運営会社だけではなくギャンブルの開催場所であるサーバーも海外に置かれているため、オンラインカジノの利用は海外のカジノに足を運びギャンブルを楽しんでいることと変わりません。

入出金の決済に関しても海外の決済サービスを用いることになるので、日本国内にて金銭の受け渡しが行われたということにもなりません。

このようにオンラインカジノの利用は合法ではないのですが、違法にもあたらないので、個人として利用する分には賭博罪に処されることなくギャンブルを楽めます。

オンラインカジノも違法ギャンブルなのか

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA